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2010年8月

2010年8月29日 (日)

【東京】アキバのホコ天はいつから再開?

秋葉原に行ってきました。

Img_4895_2 この電気街がある中央通りは、かつて日曜日は歩行者天国となっており、若者や買い物客で賑わっていました。

ホコ天が中止されたのは、2年前のあのおぞましい連続殺傷事件によるもので、この夏休みには再開されるとの情報もありましたが、地元の反対や警備上の問題から、現在も再開されていません。

Img_4883 連続殺傷事件が起こった交差点付近の現在の様子。犯人の加藤某は、右手の神田明神下方面から、ホコ天だった中央通りにトラックで突っ込みました。

Img_1339 この画像は、事件直後に設置された献花台です。(2008年7月4日撮影)この献花台から供物を盗む輩も現れ、殺傷事件とともに荒んだ世相を反映したものとなりました。

さて、事件の公判も始まり、加藤被告の供述が報道されています。その人物像や犯行に及んだ動機などについてさまざまな分析がされていますが、ここでは、なぜ加藤被告がこの秋葉原を犯行現場に選んだのかという点に注目したいと思います。

加藤被告は事件当時は静岡県在住でしたが、もとは青森県の生まれで、埼玉や茨城でも勤務経験があることから、東京へは何度も来たことがあると推測されます。
本人が、「世の中が嫌になった。誰でもよかった」と供述していることから、世間を驚かせる繁華街での無差別殺人を計画したのでしょう。だとすると、なぜ新宿や渋谷、銀座ではなく秋葉原だったのか、という疑問が湧いてきます。

車両での進入が容易だった、というのも理由の一つでしょうが、個人的には、近年のいわゆる「アキバ文化」が事件現場に選ばれた最大の理由ではないか、と考えています。
加藤被告は、携帯サイトに殺人予告を書き込んでおり、アキバ文化を熟知していたのは間違いないでしょう。

秋葉原は、以前は電気街として名をとどろかせていましたが、いつの頃からか「オタク文化」の発信源として独特の文化が形成されていきました。加藤被告は、こうしたものに興味を持ちつつも、世の中が嫌になったことから、現代の象徴のようなアキバ文化に嫌悪感を抱いたとしても不思議ではありません。もし、アキバが以前の電気街のままだったなら、この事件のターゲットにはされなかったでしょう。

Img_4896 Img_4897 現在のアキバ文化を象徴する所です。街のあちらこちらに、メイド服などを着た女の子たちも出現します。また、電気製品が目当てなのか、こうしたアキバ文化が目当てなのかわかりませんが、外国人の姿も目に付きます。

Img_4875 こちらは電気街とは反対方向、昭和通り側にあるヨドバシカメラマルチメディアAkiba。専門店としては売り場面積日本一を誇るこの店舗は、つくばエクスプレスの開業とほほ同時期にオープンしました。
つくばエクスプレスの入り口はこちら側にあり、同時にJR駅も大幅に改装されました。交通の要所としての地位を得たことにより、この街に集まる人が増えたことも、この街が変貌した要因の一つでしょう。

東京の文化を語る上で、欠かすことのできない存在となった秋葉原。その賛否は別にして、現代を象徴する街となったことは事実であります。事件の後遺症から立ち直るためにも(もっともこの街を訪れる人の大半は忘れているでしょうが)、ホコ天は再開してほしいものです。

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2010年8月28日 (土)

【グルメ】東京デパ地下物語⑤~うなぎ弁当編

猛暑の夏。夏バテ防止のスタミナ料理といえば、うなぎでしょう。今年は、暦の関係で、土用の丑の日は、7/21と8/2の2回がありました。

土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代の文政年間(1810年代)に確立されたようですが、もともとは、暑い夏にはうなぎが売れず、困ったうなぎ屋が平賀源内に相談に行ったところ、丑の日に「う」の字がつくうなぎを食べると夏負けしない、という売り出しをするようアドバイスされたのが始まりという説が有力です。
うなぎは栄養豊富で、夏バテ予防に効果があることは事実でしょうが、この風習の起源は商売上のものであったようで、現代でいえば、節分の恵方巻きに類似しています。

さて、江戸のころからの食文化であるうなぎは、当然、東京のデパ地下でも売られています。

Img_4851 Img_4854 日本橋三越本店の「ての字」のうなぎ弁当です。うなぎのかば焼きが主力の店ですが、サービス品として1400円で弁当も売られています。個数限定のため、売り切れ御免のようです。

本店は、文政年間創業の老舗で、「江戸の味」を謳っています。

Img_4869Img_4872 こちらは大丸東京店「日本橋 鰻伊勢定」の鰻弁当です。大中小の三種あり、これは中で2415円。やや高価ですが、味も大きさも満足できます。

本店は、日本橋室町にあり、日本橋三越本店の近くですが、三越にはなく、大丸東京店に出店されています。何度も納品されるので、できたてを買うことができます。東京駅に隣接しているので、これを買って新幹線で食べるのも一興です。
国産うなぎと明示してあり、その日の使用うなぎを○○県産と表示してあります。

Img_4903 Img_4907 こちらは、松屋銀座店「登亭」のうなぎ弁当です。鹿児島県産のうなぎを使用しており、店頭には産地証明書が掲げられています。

たいていの店で、タレと山椒が添えられていますが、この店では、きもすいとほうじ茶も付きます。しかも、ほうじ茶は市販のものではなく、「うなぎに合うお茶」と書かれたオリジナル品です。これで1200円はお買い得と言えるでしょう。
斜め向かいには、ライバルの「宮川本店」がありますが、こちらはスーパーでいつでも買えるので。銀座で買ったということに意味があるのです!(自己満足)

関東風うなぎの手法として、背開き、蒸し入りというのがありますが、意外にもタレがあっさりしています。うなぎのタレというと濃厚なものをイメージしますが、うなぎ本来の味を生かすには、タレは薄味の方がいいのでしょう。

猛暑の夏を乗り切るスタミナ源は、これしかありませんね。

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2010年8月25日 (水)

【東京】数字で見る東京の鉄道

以前、首都圏の鉄道の混雑率を考察しましたが、今回は、首都圏の駅の乗降客数を見てみたいと思います。

まず、JR東日本の乗車人員のランキングです。2009年度のデータになります。

① 新宿   748,522   ⑥ 品川    321,739

② 池袋   548,249   ⑦ 新橋    248,048

③ 渋谷   412,241   ⑧ 大宮    236,424

④ 横浜   399,633   ⑨ 秋葉原   224,608

⑤ 東京   384,024   ⑩ 高田馬場 204,527

やはり、私鉄、地下鉄との乗り換え客が多い三大副都心がTOP3となっています。

上野がランクインしていない(13位)ことに疑問を持つ人もいるかと思いますが、JR→JRの乗り換えは、改札を通らないので、乗降客数にカウントされないということです。混雑率は、上野から乗車する区間がトップですから、宇都宮線・高崎線・常磐線から山手・京浜東北線への乗り換え客をカウントすれば、TOP3入りするかもしれません。
上野に関してはもう一つ、京成本線、地下鉄日比谷線との乗り換えが不便なため、この駅での乗り換えを敬遠する(日暮里駅、秋葉原駅を選択)乗客が多いことも挙げられます。

同じ理由で、品川も、駅の状況を見るともっと乗降客が多いように思えますが、東海道線・横須賀線・京浜東北線と山手線の乗り換え客がカウントされないので、こういう結果になっています。

なお、このデータはJR東日本のみの数字なので、東京・品川については、東海道新幹線の乗客数が含まれていません。
また、全国のJR駅で見ると、JR西日本の大阪駅が422,429(2008年)で3位にランクされることになります。

続いて、東京メトロの乗降人員のデータです。(2009年度)なお、東京メトロでは乗降客の数であるため、JRのデータと比較する際には、半分にしてみる必要があります。

① 池袋   428,723  ⑥ 新宿    219,606

② 北千住  299,196  ⑦ 新橋    217,641

③ 大手町  280,381  ⑧ 上野    207,635

④ 銀座   256,452  ⑨ 高田馬場 185,153

⑤ 渋谷   223,307  ⑩ 日本橋   174,693

ただし、東京メトロでは、他線との直通連絡駅、供用駅を除外しており、これを加算すると次のようになります。

① 渋谷   801,222

② 北千住  596,134

③ 綾瀬   450,965

④ 池袋   428,732

⑤ 大手町  280,381

以下は順位に影響しないので省略します。

渋谷駅は、半蔵門線が東京田園都市線と直通しており、副都心線も改札内でつながっているため、上のランキングからは除外されています。
北千住駅は、下のランキングには、東武伊勢崎線との直通連絡分を含んでいます。綾瀬駅の場合は、JR常磐線各駅停車との分岐駅となるため、こういう数字になりますが、現実には乗降していない人が大半と思われます。

東京の地下鉄は、乗り入れが複雑なため、正確な乗降客数を把握するのは困難と言えるでしょう。

他の私鉄等のデータを載せているとキリがないのでやめにします。

さて、JR東日本の乗客数でトップだった新宿駅ですが、私鉄・地下鉄の乗客数を加算してもトップとなります。それだけでなく、一つの駅の利用客としては世界一になります。
この駅に関しては、すべての路線の乗降客数を算出してみます。

JR東日本    1,497,044 (乗客数を単純に2倍した)

小田急電鉄     482,818

京王電鉄      739,138

東京メトロ      219,606

都営地下鉄     395,078

西武新宿駅は、別駅とみなされるので、加算しません。

なんと、333万人余!1人が1日2回利用するとしても、小さい県の人口より多くなります。もちろん、他線への乗り換え客が複数カウントされる場合もありますが、それにしてもすごい数です。

かつては、国鉄と小田急、京王の乗り換え客が西口へ殺到し、朝などはとんでもない混雑になっていました。現在は南口が拡張され、新南口も新設されましたが、今度は南口にJRと小田急の乗客がひしめくようになりました。
これだけの利用客ですから、ラッシュ時の混雑を緩和することは、もはや不可能なのでしょう。

      

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2010年8月15日 (日)

【ミステリー】シェイクスピアの影響を受けたミステリー作家~マイクル・イネス

久しぶりにミステリーの紹介をします。これこそが、このブログの本来の目的の一つなので。
なお、今回は、ネタバレしないように書きますので、一部理解しにくい個所があるかもしれません。

シェイクスピアの四大悲劇は何か?という問題が、テレビのクイズ番組などでよく出される。
「ハムレット」「オセロー」「リヤ王」「マクベス」が正解だが、よくある誤答が「ロミオとジュリエット」であるが、これは四大悲劇には含まれない。

ところで、このシェイクスピアの四大悲劇は、いずれもミステリー的要素が満載なのであるが、これをミステリーに分類する人はいない。もっとも、シェイクスピアのこれらの作品は、17世紀初頭のものであり、エドガー・アラン・ポーが世界最初の探偵小説を発表する200年以上も前のことであるから、当然といえば当然である。

ただ、そういった時代的なことは別にして、一般に、文学的価値がきわめて高い作品、事件や謎解きといったものを除外しても読む価値がある作品は、ミステリーには分類されないようだ。日本の歴史小説と呼ばれる分野も、そこにはさまざまな事件や謎が描かれているが、ミステリーには分類されない。
ただ、ヴィクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」が、ミステリーとして扱われることはあるようだ。多くの海外ミステリーの翻案小説(無断翻訳?)を書いた黒岩涙香も、「レ・ミゼラブル」を「噫無情」というタイトルで発表している。

このように、ミステリーとしては扱われないシェイクスピアであるが、その作風ゆえか、後世のミステリー作家にも多大な影響を与えている。
一番有名なのがエラリー・クイーンで、「Xの悲劇」「Yの悲劇」「Zの悲劇」「ドルリー・レーン最後の事件」に登場するドルリー・レーンという探偵は、元シェイクスピア劇の俳優という設定で、「ハムレット荘」に住んでいる。さらには、これらの作品は、「第○章」の代わりに「第○幕第○場」という表記を用い、戯曲を意識した作品となっている。

このクイーンの作品は、わが国でも、海外ミステリーを代表する作品とされており、特に「Yの悲劇」は、常にBEST10の上位にランクされる名作である。私がこれを読んだのは中学生の時であるが、その時・・・(以下ネタバレを避けるため自主規制)。

このクイーンは、あまりに有名であるため、他に譲るとして、ここでは、マイクル・イネスを紹介したい。その名も「ハムレット復讐せよ」。
この作品は、ハヤカワポケットミステリから刊行されたが、「翻訳が悪い」といった悪評があり、長らく絶版状態であった。ポケミス版は古書でもかなり高額で売買されていたが、1997年、国書刊行会から新訳が刊行された。

Img_4842 Hamlet,Revenge! by Michael Innes,1937

イネスは、オックスフォードのオリエル・カレッジでエリザベス朝学を学び、最優等で合格。その後、英文学教授として大学で教鞭を取ったという経歴の持ち主である。それゆえに原書は難解であるらしく、ポケミス版の翻訳は東京教員大学(現筑波大)教授によるものだが、読みにくいものであったようだ。
また、方言も随所にあるようで、新訳でも関西弁とおぼしき会話があるが、これは方言の部分であるのだろう。

「ハムレット」の上演中に出演者が射殺されるという、欧州ではありがちなプロットであるが、「ハムレット」だけでなく「マクベス」の一場面やその他の詩などがのべつ幕なしに出てくる。ただし、事件そのものは、「ハムレット」という戯曲と直接の関係は薄いため、シェイクスピアを読んでいなくても問題ない。

タイトルの「ハムレット復讐せよ」(「Hamlet,Rebenge!」)というのは、登場人物に送られた電報の脅迫文なのであるが、このセリフはシェイクスピアからの引用ではなく、もっと古い時代の芝居の文句であるそうだ。
作中では、ゴットというエリザベス朝学者兼探偵作家が登場し、「ハムレット」のことを「原始的な陰謀ドラマ」と評し、シェイクスピアがつかっているメロドラマ的なものは失敗作であると、学生と討論しているという場面がある。このゴットは、イネスが自分自身を登場させたものと考えられる。

ゴットは、シリーズ探偵であるアプルビイ警部とともに、事件解決に奮闘し、最後に推理を披露するのだが・・・。

この本の帯に、「英国新本格派」という文言があるが、これは江戸川乱歩が本格黄金時代の作品と区別するために創設した言葉で、黄金時代のトリック、謎解き一辺倒とは一線を画し、人間の心理状態に重きを置くことを特徴とする。
この作品でも、作品の当初では人物描写にかなりの部分が割かれ、精神科医まで登場して意見を聞く場面もある。黄金時代の「鮮やかなトリックとそれを見破る探偵」という作品に慣れた向きには、物足りなさを感じるかも知れない。

登場人物がやたら多く、名前を覚えるのが大変だが、話が進行するにつれ容疑者が絞られてくるので、テンポよく読み進められる。ただ、この作品が書かれたのが第二次世界大戦の直前であるという時代背景は頭に入れておいた方がいいだろう。

イネスは、「ハンカチーフの悲劇」という短編でも、シェイクスピアの「オセロー」の上映中に事件が起こる、という作品を書いている。

Img_4845 創元推理文庫「アプルビイの事件簿」1978年初版

創元推理文庫の「アプルビイの事件簿」に収録されているが、イネスの作品で文庫化されたのは、この短編集と「ある詩人への挽歌」(現代教養文庫、現在は絶版)のみである。
近年、新訳が刊行されているが、いずれもハードカバーで、ハヤカワ、創元の文庫からは出ていない。そういう意味で、マイナーな存在であることは否めない。
それは、本国でも同様であったようで、1994年にイネスが他界した際、AP電として朝日新聞に載った訃報では、「スチュワート・イネス」となっていた。本名のJ・I・M・スチュワートとペンネームのマイクル・イネスがごちゃまぜにされてしまったようだ。

ただ、有名作家だけでなく、こうした、ややもすると埋もれがちな作家の作品にも秀作は多い。このような作品にもスポットを当てていきたいと思う。

※ マイクル・イネスの日本語表記については、創元では「マイル・イネス」となっています。この「Michael」という名は、日本語表記としては、「マイケル」(マイケル・ジャクソン、ジョーダンなど)と「マイクル」(マイクル・コナリー、ビショップなど)の二通りがあるようです。ここでは、国書刊行会の表記にならって、「マイクル」としました。

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2010年8月13日 (金)

【東京】地下鉄駅のミステリー⑧~四ツ谷駅

お盆休みの時期です。年末年始やGWなどの連休中は、都心部は人の姿が少なくなるのですが、お盆休みといっても、平日は官公庁も金融機関も休みではないですし、仕事をしている人も多くいらっしゃいますが、やはり普段よりは地下鉄の乗降客は少ないようです。

そんな都心部で、JRと地下鉄の乗り換え駅として、重要な役割を果たしているのが四ツ谷駅です。

Img_4862 あれ、地下鉄駅じゃないの?と思われる方もいらっしゃるかと思います。実は丸ノ内線のこの駅は、地上にあります。後方には上智大学があります。

Img_4864 丸ノ内線はホームドアが設置されている。ホームから赤坂方向には、ホテルニューオータニなどが見える。

この駅の面白いところは、丸ノ内線の下をJR中央線が通っていることです。

Img_4867 丸ノ内線のホームからは、このようにJR中央線の線路を見下ろす形になります。もともと中央線は、外堀沿いの低い所を走っており、JR四ッ谷駅は周辺の道路より低い所にあるため、地下鉄である丸ノ内線が上を通ることになったようです。

ご覧の通り、都心部でありながら、結構緑が多く、地下鉄駅にいながら蝉しぐれを聞くことができるのはここだけでしょう。

ところでこの四ツ谷駅、もう1線、地下鉄南北線も通っています。こちらは地下にあり、後楽園駅と同様、地上と地下との乗り換えとなります。そう聞くと、またまた不便な駅を連想しますが、意外なことに便利な構造になっています。

Img_4858 南北線のホーム。ホームドアが設置されている。

Img_48591 南北線のホームから、赤坂方面出口の方へ向かうと、長いエスカレーターがあり、これで一気に地上に出ることができます。よって、丸ノ内線との乗り換えは意外に便利で、また改札を抜けてすぐの所にJRの改札もあります。

丸ノ内線とJRの乗り換えは、丸ノ内線の銀座方面ホームにも改札があり、こちらを利用することができます。新宿~四ツ谷間は、丸ノ内線とJRが競合していますが、JRの快速は、この区間ノンストップなのでJRが優位なため、新宿方面からJRで来てこの駅で地下鉄に乗り換えて霞ケ関や銀座に向かう人が多いため、それを考慮した構造になっています。

ところで、お気付きの人もいると思いますが、地下鉄の駅名表示は「四ツ谷」と大きい「ツ」が使われています。JR東日本は、小さい「ッ」を使うことが多いようですが、「ツ」を使うこともあるようです。実は、このあたりの住所は「四谷」で「ッ」の字は入りません。これは隣の「市ヶ谷」も同様です。

このように、駅名表記が地名と違っている所が他にもありますが、その都度触れることにします。

また、この駅には、「四ッ谷口」がありますが、JRと地下鉄では、違う場所を四ッ谷口と呼んでおり、待ち合わせなどの際には、混同しないよう要注意です。

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2010年8月 5日 (木)

【ミステリー】クイズ・隅田川散歩の事件簿④~新幹線内の創作

ようやくミステリークイズが浮かんだので、久しぶりに掲載します。

それにしても、「頭の運動」に投稿される方は、よく思い浮かぶものだと感心します。今回のクイズは、あまりいい出来とは言えませんが、このブログの読者に有利な問題にしましたので、ぜひ挑戦してみて下さい。

隅田川散歩の事件簿④~新幹線内の創作

狩谷警部とキャナリーに京都駅まで送ってもらった隅田川散歩は、新幹線ホームへと向かった。景観論争が起きた駅施設はJR西日本のエリアの烏丸口側にあり、八条口側の新幹線ホームへは通路を歩かなければならない。

新幹線上りホームに到着。平日の昼間ということで、乗客の数はそれほどでもない。これが連休や行楽シーズンの夕方などは、ホームにあふれるほどの乗客があり、次から次へと東京行き列車が発車していく。そんな時は、2面4線のホームが狭すぎるように感じるものだ。ホームドアがなく、柵も乗降口部分にはないこのホームは危険だ。何か事故が起きないのが不思議なくらいだ。

待つこと20分。東京行の「のぞみ」に乗り込む。指定された2人がけの窓際の席に腰を下ろした散歩は、京都で起きた事件のことを思い出していた。
(荒川警部は、私とキャナリーを対決させるよう仕向けたに違いない。そうだ、何か作り話をして、荒川警部をかついでやろう・・・。)

ミステリーの短編集を開く。短編というのは、短い本文の中に伏線を散りばめるのは難しい。ましてや字数が限られたミステリークイズはなおさらだ。
などと考えていたところ、名古屋駅に到着。隣の席に中年の男性が腰を下ろした。

「ミステリーがお好きですか」
男性が話しかけてきた。
「ええ。国内外の著名なミステリーはほとんど読んでしまって、最近はこのように無名の短編で面白いものがないか探しているところです。」
「そうですか。私は、横溝正史が好きです。海外では、ジョン・ディクスン・カーですね。密室ものが特に面白い。ちょっとオカルティックなところもいいですね。」
「小説も面白いですが、実際の事件にはかないませんね。」
散歩がそう言うと、男性は散歩の顔をまじまじと見つめた。窓の外は豊橋駅を通過中であった。

「ひょっとして、あなたは隅田川散歩さんでは?この間、ミステリー雑誌で写真を見ましたよ。」
散歩は、少しうれしくなって答えた。
「よくご存じでしたね。いやあ、行く先々で事件に巻き込まれて、トラブルメーカーみたいなものですよ。」

ミステリー談義をしていると、男性はおもむろに駅弁を取り出した。
「『名古屋めし』ですね。」
散歩が言うと、男性は瞬時に反応した。
「そういえば、散歩さんは駅弁通でもあられたですよね。私はアパレル関係の仕事をしていて、週に1回は新幹線で名古屋に行きますが、名古屋の駅弁は好きでいつも食べてます。もっとも種類が多いので全部ではありませんが。」
男性がエビフライを口にしたので、散歩は言った。
「エビフライは別に名古屋名物ではなかったのですが、某タレントが話を広めたの利用して名物にしてしまったようです。」
「そうだったんですね。そういえば、昔は名古屋でエビフライが多かったわけではないのに、最近は目立つようになってきましたね。」

静岡駅を通過する。静岡県人にとって、通過するだけの「のぞみ」には不満が多いという話を聞いたことがある。

「ちょっと失礼して、煙草を吸ってきます。N700系は喫煙席がないので、せめて喫煙ルームがある車両にしているんですよ。席を立つ時に邪魔にならないように通路側を指定するようにもしています。」
男性はそう言うと席を立った。禁煙して長期間になる散歩は気にしなかったが、N700系は全席禁煙だった。すでにJR東日本の列車はすべて禁煙だし、愛煙家にとって厳しい時代になったものだ。

男性は戻ってくると、バッグから缶コーヒーを取り出し、散歩にすすめた。
「私は酒が飲めないので、いつもこれを買って乗ることにしています。車内販売は割高ですし、気に入ったのを売っていないですから。」

散歩は礼を言ってから、缶コーヒーを口にする。窓の外には通過する三島駅のホームが見える。そういえば、ここは駅弁界の大御所の地元だったな、などと考えていると、男性が立ちあがるそぶりを見せた。
「コーヒーは利尿作用があるらしいですね。トイレに行ってきます。」
男性は、席を立つと、車内販売のワゴンを避けながら前方へと歩いて行った。

小田原駅を通過。車内放送であと15分ほどで新横浜に到着するとの知らせがあった。
「散歩さんは、最近、何か事件を解決されましたか?」
男性に言われ、散歩は得意げに、京都での事件を話した。
「えっ、あのキャナリー嬢と対決したんですか。それはぜひ小説にしていただきたいですね。」
「いや、それは山村女史の遺族が著作権にうるさいので・・・。」
「???」

話が脱線しかかったところで、「のぞみ」は東京駅に到着した。

翌日、荒川警部に会うと、散歩は言った。
「今日、品川区内で発見された殺人事件の被害者は、昨日、名古屋から帰って来た後、殺されたそうだね。名古屋の駅弁を食べていたそうだが、実はその被害者、私の隣の席に座っていたんだ。食事時間も正確にわかるから、死亡推定時間も割り出せるな。」

散歩は、昨日起こった出来事を詳細に話した。

すると荒川警部は怒ったように言った。
「そんな作り話をして、私をかつごうとしてもダメだ。第一、君の顔を見ただけでわかるほど有名人であるわけがない。捜査を混乱させるようなことはやめてもらいたい。君でなければしょっぴくところだぞ。」

(問題)荒川警部は、散歩の話のどこに疑問を抱き、作り話であると気付いたのでしょう。

なお、登場する列車や駅、その他のものは実在のものとしますが、列車ダイヤは現実のものに準拠しないものとします。

解答は、コメント欄に書き込むか、メールで。正解を書き込んだ場合は、公開を保留し、不正解の場合でも著しくヒントになる場合は伏せ字にすることがあります。

※この問題は、東海道新幹線全般の知識がないと解けません。多少、ひねってありますので、知識がある人も要注意。なお、こちらにも新作があります。合わせてどうぞ。

(ヒント)

① 情景描写などから、散歩が乗車していた車両、座席を想定して下さい。

② 男性は、週1回、東海道新幹線を利用するので、東海道新幹線のことは知り尽くしているという前提で考えて下さい。

③ だとすると、二人のどちらかが不自然な行動をとっています。(もっとも、この話は散歩の創作なので、荒川警部の注意力を試すためにあえて不自然な話にした)

④ 荒川警部もまた、東海道新幹線に関しては詳しい、と考えて下さい。

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2010年8月 3日 (火)

【東京】地下鉄駅のミステリー⑦~表参道駅

このところブログの更新が停滞気味にもかかわらず、ありがたいことに8/1(日)、PCのアクセス数が8000に達しました。
なんと、偶然にも8000のキリ番を自分でゲットしてしまいました。

Img_48372 もっとも、このブログの設定では、自分のパソコンからのアクセスはカウントされないので、他にもう1人キリ番をゲットした方がいるはずです。

ブログを開始したのが昨年の9/20ですから、1年間で1万アクセスに達するか微妙になってきました。1万アクセス達成のために、頑張って更新しないといけませんね。
なお、携帯の方は5500、姉妹ブログの方は4700という状況です。すべて合計すると2万アクセスにせまる勢いです。

さて、久しぶりに、東京の地下鉄駅シリーズを書こうと思います。このシリーズは、「不便な地下鉄駅糾弾シリーズ」になってしまっているので、今回は東京の地下鉄駅では特筆すべき便利さの表参道駅を紹介したいと思います。

Img_4841 表参道駅は、銀座線、千代田線、半蔵門線が発着する東京メトロの駅です。青山通りからも、表参道交差点からも利用できるという点でも便利なのですが、何といっても便利なのが駅構内の構造です。
銀座線と半蔵門線は同一方向なら同じホームで乗り換えができます。同様の構造なのが赤坂見附駅ですが、赤坂見附駅が上下2層なのに対し、この駅は島式2面4線になっています。両線のホームは地下1階にあり、地下2階が改札とコンコースで、地下3階に千代田線のホームがありますが、どちらのホームへも改札からすぐのところに階段があるため、非常に利用しやすくなっています。

ここに乗り入れる3線は、開通時期もバラバラなのに、なぜこのような便利な構造になっているのか。複雑な東京の地下鉄では、この便利さが逆にミステリーになってしまいます。

銀座線が1938年に開通した当初は、駅名が青山六丁目駅でした。ちなみに隣駅の外苑前駅は青山四丁目駅として開業しています。ただ、青山一丁目駅と合わせて似た駅名が連続するため誤乗が多く、青山六丁目駅は神宮前駅、青山四丁目駅は外苑前駅に改称されました。
この銀座線の神宮前駅は、現在の駅よりもう少し渋谷寄りにありました。その後、千代田線が1972年に開通した際、現在の表参道駅に改称、両線は徒歩連絡となりました。駅名改称の理由は、千代田線の明治神宮前駅のほうが明治神宮に近く、混乱を避けるためと推測されます。

そして、1978年に半蔵門線が開通。千代田線のホームの真上にクロスする位置に両線のホームが設置されました。いわば、3線の利用が便利になるように、既存の駅を移動させた訳です。路線が増えるたびにツギハギの駅を造ってきた東京の地下鉄にしては、画期的と言えるでしょう。

ところで、この銀座線と半蔵門線、赤坂見附から渋谷まで青山通りの下を並行(正確には上下)しています。新設された半蔵門線は深い所を通っており、青山一丁目駅では銀座線の下にホームがあります。そこから、この駅では銀座線と同じ高さになり(外苑前駅は半蔵門線にはない)、渋谷駅では、銀座線が地上3階、半蔵門線は地下3階と上下に大きく分かれています。

Img_48401 表参道駅の青山通り入り口付近。ここから渋谷方面へは下り坂になっている。この先、左手に見えるのが青山学院大学。

渋谷はその名のとおり谷にあり、駅付近は谷の底の位置にあります。よって、銀座線はその高さのまま地上に出て、渋谷駅のホームはJR駅より高い位置にあります。一方、半蔵門線はこの駅から渋谷に向かって大きく下っているのが、電車に乗っていてもわかります。
渋谷駅がこのような構造であるため、銀座線と半蔵門線は渋谷駅では乗り換え案内をしておらず、この駅での乗り換えを推奨しています。東急田園都市線は半蔵門線と直通運転していますから、銀座線から田園都市線に乗り換える場合も、当然この駅を利用します。

渋谷で他線への乗り換えをする場合は、この駅をうまく利用するといいでしょう。渋谷でJR、東急東横線に乗り換える場合は銀座線に、副都心線に乗り換える場合は半蔵門線を利用すると便利です。京王井の頭線はどちらからもやや離れていますが、半蔵門線の深さを考えると、銀座線のほうがいいでしょう。
なお、東横線は副都心線と直通運転する計画で、その際は地下に移転するため、その時は半蔵門線のほうが便利になります。

ところで、この表参道駅には、21世紀の地下街「エチカ表参道」があります。この街にふさわしいファッション、美容、飲食店などがひしめいており、若い女性客が多いことが特徴です。
なぜここの地下に、このようなスペースがあったのか疑問に思う人が多いと思います。実はこのスペースには、使用済み切符を回収する施設があったのだということです。紙の切符が少なくなり、その施設が不要になったため、地下街に転用したのが真実のようです。

※今回は駅構内の画像はありません。地下鉄駅は機密保持のため撮影禁止というのは都市伝説で、真実ではありませんが、この駅は絶えず乗客があり、しかも女性客が多いことから撮影は憚られました。

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