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2009年11月

2009年11月28日 (土)

【東京】地下鉄駅のミステリー④~蔵前駅

東京の地下鉄には、利用客には迷惑な構造の駅が多々ありますが、その中でも、なぜこんな風になったのか、意味不明なのが、都営地下鉄蔵前駅です。(情報提供:貧乏人のT君)

同じ都営地下鉄の駅で、駅名も同じなのに、地下通路でつながっておらず、都営浅草線と都営大江戸線は、地上のりかえとなります。しかも、最悪なのは、お互いの駅の入口が見えないことです。

Photo 都営大江戸線の入口です。ここからは、都営浅草線ののりかえ口は全く見えません。厩橋(うまやばし)交差点方向に少し歩きます。

Photo_2 ホームの地図には、のりかえルートが記載されています。

Photo_3 厩橋交差点にある案内表示です。

のりかえの距離は200mあまりと、それほど遠くありませんが、迷う人が出ることを考慮してか、道中にはこうした表示がいくつかあります。

Photo_4 都営浅草線の駅入口に到着。ここを下りてすぐのところに改札があります。

このような構造になったのは、江戸通りの下を走る都営浅草線は、昭和35年に開通した際、当時の蔵前国技館の近く、厩橋のやや南に駅が設置されました。平成12年に開通した都営大江戸線は、春日通りの下を通ることになったため、両線が交差する厩橋交差点付近に浅草線の駅を移転することが計画されたのですが、資金的な問題で断念した、ということのようです。

東京の地下鉄は、後からツギハギのように建設されており、後に新設されることを想定して駅が設置されているわけではないので、こういうことが起こるということでしょう。表参道駅のように、駅を移転して統合されることもありますが、既存の路線の場合はなかなか難しいのでしょう。他に地上のりかえとなる駅には、丸ノ内線と都営大江戸線の本郷三丁目駅があります。

ところで、1000回のキリ番の副賞として、T君には、人形町今半のすき焼きコロッケが贈呈されました。蔵前駅は、T君宅の最寄駅であります。Photo_5

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2009年11月24日 (火)

【ミステリー】やはり「事実は小説より奇なり」なのか

はじめに、お知らせがあります。

ブログを開始して2か月余り、昨日、PCのアクセス数が1000回を突破しました!
続いて本日、携帯のほうも1000回に達し、合わせて2000回のアクセスとなりました。

始めた当初は、「誰も見てくれなかったらどうしょう」と思っていましたが、予想外に早くこの回数に到達しました。しかも、解析によると、各カテゴリーで結構アクセスがあるようで、テーマを絞ったほうがいいのではないかという、当初の不安は解消されました。

これも、ひとえに見てくださる皆さんのおかげです。これからもよろしくお願いします。
なお、栄えある?1000回のキリ番は、貧乏人のT君がゲットしました。おめでとうございます(笑)。

さて、今回は、ミステリーネタですが、小説ではなく、現実世界で起こっている事件について触れたいと思います。

今、世間を騒がせている婚活詐欺事件。複数の男性から金銭をだまし取り、その男性が不審死しており、しかも、東京・豊島区の女と鳥取の女がほぼ同時に発覚したのは驚きです。
不審死に関しては、まだ真相は不明なので明言はできませんが、これが殺人事件であったと仮定するなら、どんなミステリー作家も書けないような大ミステリーとなるでしょう。また、連続不審死が女とは全く関係がなく、単なる偶然であったとしても、それはそれでミステリアスな話であるでしょう。

言い古された言葉ですが、「事実は小説より奇なり」と言われます。今回の事件などは、まさにこの言葉を地でいくものと言えるでしょう。
よく、ミステリー小説に対し、「ありえない」「無理がある」「現実的でない」などとケチをつける人がいます。もちろん、それがオカルトじみていたり、科学的に不可能であったりする場合は、その批判もアリでしょう。ただ、自分の想像力の範囲外であるからといって、こうした批判は慎むべきでしょう。ほとんどの人々の想像を超えた事件は、現実に起こっているのですから。地下鉄サリン事件しかり、神戸の少年殺人事件しかり・・・。

ところで、ミステリー小説の世界では、事件そのものよりも、犯罪者の心理状態が現実的でないという指摘もされています。計画的犯罪を、冷静に何のミスもなくやり遂げるのは、生身の人間には不可能だという指摘です。
しかしながら、この指摘も、正常な感覚を持った人に言えることであって、犯罪者の中には、そういう人間もいるのだというのが正解でしょう。現実に、未解決事件はあるし、冤罪が疑われている事件では、それが事実とすると、真犯人は逃げ切っているわけです。

もちろん、逃げ切った真犯人が、すべて計画通りだったとは思いません。単に運が良かっただけかも知れませんし、捜査側にミスがあったのかも知れません(現実にはこれが一番多いか?)。ただ、決定的な証拠を残したり、致命的なミスをしなかったのは確かでしょう。
ミステリーの世界で、非現実的なのは、むしろ、シャーロック・ホームズのような超人的な名探偵のほうだと思います。

トマス・バークという作家の短編に「オッターモール氏の手」という名作があります。ほとんど無名の作家ですが、この一短編のみにおいて、ミステリー界に名をとどめている作家です。(江戸川乱歩編「世界短編小説傑作集4」創元推理文庫、エラリー・クイーン編「黄金の十二」ハヤカワ・ポケットミステリ)

この短編の中に、興味深い一説があるので、引用します。

「犯罪学者とか探偵とかのいうところによると、いかに聡明で、奸智にたけていようとも、あらゆる殺人者は、かならず犯行に手抜かりをしているものだそうである。しかし、これは真理の一半にすぎない。逮捕された殺人犯人に対してのみ真理なのである。多くの殺人犯人は逮捕されていない。したがって、多くの殺人犯人はぜんぜん手抜かりをしていないのである。」

この作品は、1931年のイギリスのものであるため、現代の日本との違いはあるかも知れません。それでも、この一遍を読んで、なるほどと思いました。たしかに、逃げ切ってしまった真犯人の心理状態など、知るすべはありません。

さらに言うと、被害者と直接相対して行う犯罪よりも、被害者のいない状況のほうが、はるかに冷静で抜かりなく犯罪を行えることは間違いないでしょう。
毒殺というのは、女性に多い犯罪であると言われていますが、これは、世界的にも真実のようです。(ジョン・ディクスン・カー「緑のカプセルの謎」毒殺講義より)
現に日本でも、熊本連続毒殺事件、ホテル日本閣事件、和歌山毒入りカレー事件と死刑判決を受けた女の犯罪は、いずれも毒殺でした。
女が非力であることも理由の一つでしょうが、血を見るとすくんでしまう女でも、毒を盛るときは冷静でいられる、ということでしょう。

さて、冒頭の事件に戻って、この事件では、煉炭が使われた形跡があるようです。毒殺と同様の効果が得られる方法ですが、果たして真相はいかに・・・。

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2009年11月22日 (日)

【駅弁】新宿駅駅弁大会

1週間更新をサボったので、2日連続で更新します。ネタ切れかと思われそうですが、ミステリーネタならいくらでもあるのですが、なるべく同じカテゴリーが続かないようにしています。では京王百貨店の駅弁大会のときはどうするのか?その時に考えます・・・。

そろそろ駅弁ネタを書かねば、とは思いますが、都内に「ひきこもり」状態では、駅弁ネタを書くことがなかなかできません。(汗)今回も新宿駅の駅弁大会でお茶を濁すことにします。

Photo 駅弁大会とは謳っていますが、実質的には東京駅の「駅弁屋旨囲門」を新宿に持ってきたもの、と考えていいでしょう。
違いは、中央線限定駅弁と小淵沢・丸政の駅弁があるという点でしょうか。右手では、「峠の釜めし」が台売りされていました。

新宿駅は、乗客数日本一の駅ですが、多いのは通勤客で、新幹線は走っていないし、長距離列車は中央線の「あずさ」「かいじ」と空港アクセス「成田エクスプレス」くらいしかないので、東京駅ほどの駅弁需要はないでしょう。
しかも、売り場が南口なのも不利で、かなり控えめな感じです。

新宿駅といえば、かつては中央線沿線の駅弁を販売する所があり、しかも中央通路にあったので、よく利用した記憶があります。それが、立川、八王子、甲府などの業者が次々と撤退してしまい、今では丸政が孤軍奮闘といった状況です。

さて、購入した駅弁ですが、夕方に行くと、米沢の松川弁当店の4種が200円引き!。その中から「熱熱牛肉ビビンバ丼」をチョイス。

Photo_3 パッケージの写真は、本物のビビンバのもので、中身は全く違います。

Photo_4 加熱式です。思っていた以上に牛肉の量が多いです。半熟卵、コチュジャン、香味油が付いています。
この調味料を加えてまぜると、本格的なビビンバの味になります。半熟卵のおかげで味がまろやかになり、このあたりは名古屋のみそかつと同じです。

松川弁当店の他の3種も加熱式で、これから寒い季節には、加熱式が主力になるのでしょう。

新宿駅の駅弁大会は、明日23日までです。新宿に行かれる方は、のぞいてみては。

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2009年11月21日 (土)

【東京】地下鉄駅のミステリー③~赤坂見附・永田町駅

今年最後の三連休です。9月も10月も連休は都内で過しましたが、今回も・・・。

連休中ともなると、都心部の官庁街、オフィス街は閑散とするのですが、今回は、その中心にある地下鉄、赤坂見附・永田町駅の話です。

永田町といえば、国会の、政治の代名詞にも使われるように、この駅の周辺には、国会議事堂や最高裁判所などの国の中枢機関や、民主党、自民党などの政党本部があります。
銀座線と丸ノ内線は「赤坂見附」、有楽町線、半蔵門線、南北線は「永田町」と駅名は違いますが、改札内でつながっており、同一駅として扱われています。
乗り入れるすべての路線が東京メトロの運営で、5路線というのは、東京メトロでは最多(都営地下鉄を入れると大手町駅も5路線)です。

5路線も乗り入れていると、当然のごとく、駅の構造は複雑になります。赤坂見附駅は、銀座線と丸ノ内線が同じホームで乗り換えができるようになっており、非常に便利ですが、ここから永田町駅の各線に乗り換えようとすると一苦労です。

Photo 赤坂見附駅は、上下二層構造になっており、銀座線、丸ノ内線の銀座方面が下にあり、ここから階段を上がった所に銀座線渋谷方面、丸ノ内線荻窪方面のホームがあります。
この両線を利用するには、非常に便利な駅ですが、案内表示にあるとおり、ここから永田町駅で乗り換えるのは不便です。
有楽町線が510m、南北線が600m!

この二路線に乗り換えるには、半蔵門線のホームを通り抜ける必要があります。この半蔵門線のホームは、地上から36mの深さにあるため、連絡通路は何度か下っているのですが、途中でなぜか上って下る個所があり、しかも何度も曲がっているので、奇異に感じます。

ただ、通路は一本道であり、半蔵門線ホームの手前以外には地上に出る所はないため、迷うことはありません。

Photo_2 半蔵門線永田町駅のホームです。半蔵門線は、大半の駅が島式ホームですが、乗り換え客が多いことを考慮してか、他の駅よりいくぶん広く作られています。
ラッシュ時は、乗降客の他に、乗り換え客が通り抜けるので、大変混雑します。

赤坂見附駅からの通路と、有楽町線、南北線への乗り換え通路は、ホームの端と端にあるため、乗り換えには、まるまるホームを歩くことになります。

Photo_3 ホームにある駅の構造図ですが、有楽町線へは、いったん改札がある階まで上がり、再び下る必要があります。南北線に至っては、動く歩道で長い通路を移動した後、ホームに下りることになります。

ここに、この駅の最大のミステリーがあります。半蔵門線のホームがこれだけ深い所に作られたにもかかわらず、後からできた南北線のホームが半蔵門線の真上にあります。それなのに、両ホーム間は、直接移動することができず、かなり遠回りしなければならないということです。さらに、この半蔵門線のホームには、直接地上に出る所はなく、エレベーターの設置もありません。両端のどちらかのエスカレーターか階段を上って改札がある階に行くしかありません。

このような構造になっている理由は、南北線ホームの下、半蔵門線ホームとの間に、地下道があるためらしいのですが、真相は定かではありません。(出典:秋庭俊「大東京の地下鉄道99の謎」二見書房)

以上のように、特に赤坂見附から南北線への乗り換えは不便なため、銀座線からは溜池山王駅を、丸ノ内線からは四ツ谷駅を利用する人が大半です。また、半蔵門線にしても、銀座線からは表参道駅、丸ノ内線からは大手町駅が便利なため、そちらを利用すればいいのですが、有楽町線と銀座線、丸ノ内線は、他に乗り換え駅がないため、やむなくこの駅を利用することになります。

以前に、複雑な構造として、大手町駅を紹介しましたが、赤坂見附・永田町駅には、大手町駅のようにエキナカ施設はなく、通路が一本道で、建物とつながっている個所が少ないため、迷うことはないと思います。
ただ、乗り換えの距離が遠いことに変わりはなく、乗り換えの表示があるからといってうっかり降りると、とてつもなく歩かされることになるため、注意が必要です。

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2009年11月14日 (土)

【ミステリー】翻訳ミステリーに見る「言い換え」

最近、公的刊行物に、「障がい者」という表現があり「?」と思ったのだが、「害」の字が好ましくないとの配慮のようだ。しかしながら、一部をひらがなにすることによって、奇異に感じてしまい、よけいに意識してしまうのではないか。
「身体障害者福祉法」など、「障害者」というのは、れっきとした法律用語になっている。関係団体などから、改正の要請が行われているようで、「障がいのある人」「ハンデキャップを持つ人」などという表現も用いられているようである。

このように、ある言葉が差別的であるとして、過敏に反応し、言い換えがされるようになったのは、いつ頃からだろうか。これによって、発売禁止や放送禁止(マスメディアによると「自粛」らしい)の憂き目を見た小説や詩、歌なども多い。
この、「言葉狩り」ともいえる出版社の行動に抗議し、作家の筒井康隆が一時「断筆宣言」したのは有名である。

また、言葉の問題ではなく、物語全般が差別的であるとして、「ちびくろサンボ」が絶版となったことはご存じだろう。今は、一部出版社から復刊されているが、批判が絶えないようである。

海外ミステリーを読んでいると、1990年代以降に翻訳された作品は、そういった配慮がされているようであるが、それ以前に翻訳されたものは、重版の際に書き換えはされていないことが多い。よって、キ○○イ、め○ら、つ○ぼなどの言葉はのべつ幕なしに出てくる。
ミステリーには、「mad」「crazy」といった言葉はよく出てくるので、これをどのように翻訳するかという問題である。「キ○○イ」「気○い」は、現在では、「気がおかしい」「気が変」などと表現されている。

海外ミステリーの翻訳に関して、マンガのような事例を一つ。

エラリー・クイーンの短編に、原題「The Mad Tea Party」というのがある。各出版社から、何度も邦訳されているが、以前は、「気○○いティー・パーティ」といったタイトルだったのだが、創元推理文庫「世界短編傑作集4」(江戸川乱歩編)では、「キ印ぞろいのお茶の会の冒険」というタイトルになった。ところが、現在入手できる版では、「は茶め茶会の冒険」という、なにか喜劇のようなタイトルに変更されている。
この作品は、改版の際に訳語を修正した旨の編集部注記があるのだが、「は茶め茶会」とは、誰が考えたのか。エラリー・クイーンが日本語のダジャレを使うわけがない、とツッコミを入れたくなる。

ミステリーのタイトルに関して、どうしても触れなければならない作品がある。アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」である。クリスティーの、というより全世界のミステリーを代表する超名作であるが、この作品の原題は「Ten Little Niggers」という。
この「nigger」という言葉は、英語においても差別用語とされているが、決してクリスティーが差別的であったのではなく、同名のマザー・グースの歌をタイトルにしただけである。

ただし、イギリスよりも人種差別に敏感なアメリカでは、「Ten Little Indians」に変更され、その後「And Then There Were None」と改題されている。
わが国では、最初に邦訳された時から、「そして誰もいなくなった」のタイトルなのだが、ハヤカワミステリ文庫版では、原題が表記されていた。

Photo ハヤカワミステリ文庫「そして誰もいなくなった」
右上に「TEN LITTLE NIGGERS」の文字が見える。

早川書房では、クリスティーの作品は、「クリスティー文庫」として独立させ、すべて新訳が刊行されている。
クリスティー文庫版では、「And Then There Were None」の表記になったが、新訳の刊行は2003年であり、それまではこの版が売られていたことになり、よく抗議されなかったものだと思う。

物語全般でいえば、クイーンの名作「Yの悲劇」など4部作に登場する、ドルリー・レーンは耳が聞こえないという設定であり、このような登場人物はミステリーには多い。
国内作品でも、古典的なものには、差別的と言われかねない設定、表現も多い。

差別的だと批判されたくなければ、そのような人物を登場させなければいいという意見もあるが、もともとミステリーは事件を描くものであり、特に精神状態を表現することは避けて通れないものである。
安易な規制や自粛によって、そういった醍醐味を削いでしまうのはいかがなものか。殊に古典的作品については、「作品のオリジナリティを尊重して」の注釈を付けたうえで、書き換えは極力避けていただきたいと思うのだが・・・。

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2009年11月12日 (木)

【駅弁】ああ、懐かしの駅弁たち

最近、神保町ののりもの専門古書店・菅村書店で、駅弁本を2冊入手しました。

Photo 世界文化社「全国駅弁100選」は1987年9月1日、山と渓谷社「駅弁の旅」は1988年2月20日の発行ですから、ともにJR発足直後のものとなります。

ここに載っている駅弁で、現在も売られ続けているものは、20年以上も生き残っているわけですから、消長の激しい業界にして、実力派と言えるでしょう。

かきめし(厚岸)、かにめし(長万部)、いかめし(森)、小唄寿し(八戸)、鶏めし(大館)、峠の釜めし(横川)、だるま弁当(高崎)、シウマイ御弁当(横浜)、鯵乃押寿し(大船)、稲荷寿し(豊橋)、ますのすし(富山)、柿の葉寿し(吉野口)、めはり寿し(新宮)、祭ずし(岡山)、吾左衛門寿し(米子)、あなごめし(宮島口)、鯖の姿寿し(高知=業者交代)、かしわめし(折尾)、栗めし(人吉)・・・。有名駅弁として地位を確立している商品は、変わることなく売られ続けています。

また、目立ちませんが、みちのく弁当の旅(山形)、ずうずう弁(郡山)、越後の闘牛牛めし(長岡)、高原野菜とカツの弁当(小淵沢)、茶めし(静岡)、笹うなぎ(京都)、たこめし(三原)、醤油めし(松山)、椎茸めし(宮崎)など、隠れたロングセラー駅弁もあるのがわかります。

一方で、廃業、撤退してしまった駅弁業者がなんと多いことか。「駅弁の小窓」には、「駅弁ノスタルジア」というコーナーがあり、それを見ても、1990年以降に撤退業者が非常に多いことがわかります。

ロースカツ弁当(一戸)、九尾すし(黒磯)、飛騨の栗こわい(飛騨金山)、瀬戸のしゃこめし(相生)、とんこつ弁当(西鹿児島)・・・。まさかと思われた有名駅弁の消滅は、ファンにとっても衝撃でした。食べておけばよかったと悔やまれる駅弁ファンも多いことでしょう。

列車のスピード化、食文化の多様化、駅施設の変化など、駅弁の衰退理由はさまざまですが、国鉄からJRへの移行も一つの原因になっているとも言えるでしょう。この件については、別の機会に。

以前は、掛紙を収集する趣味はなかったのと、引っ越し等で紛失したため、古い掛紙を持っていないのは残念ですが、ここでは、消滅駅弁の掛紙で所有しているものを2種UPしておきます。

Photo 天王寺駅「王将」です。いかにも大阪らしいストレートなデザインです。中身は普通の幕の内風でした。

Photo_2 福知山駅「春日局 お福弁当」です。NHK大河ドラマの放映を記念して発売された駅弁でした。
使われなくなったトンネル内で栽培されたしめじを炊き込んだ御飯が特徴でした。

この2種は、「駅弁の小窓」に掲載されていないようなので、ここに載せてみました。

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2009年11月 8日 (日)

【音楽】下北沢屋根裏ライブ

今回もライブネタです。

エルザ☆の親友、ながしまみおりさんが出演するということで、ライブハウス下北沢屋根裏に行ってきました。

Photoみおりさんは、タレント、レポーター歴10年。現在は、競艇レポーターを中心に活躍中。
忙しい合間をぬって、歌のレッスンにも励んでいるそうです。

それにしても、しゃべっている声と歌声、全然違う!

Photo_4頭のひまわりは、みおりさんの好きな花だそうで、ひまわりのように明るく笑顔を振りまく存在でありたい、という願いが込められているそうです(違ったかな?)。

Photo_5 Photo_6歌っているシーンを、普通のデジカメで撮るのはなかなか難しいです。
ライブの雰囲気、伝えられたか不安です。

エルザ☆とともに、私が応援しているタレントです。みなさんも、ぜひ応援してあげてください。

本人のブログは

http://ameblo.jp/mioristars/

です。

ところで、来年の話になりますが、みおりさんとエルザ☆が一緒にライブをするとのことです。

Photo_7 これは、今から楽しみです。

興味がある方、二人のブログにいずれ案内があると思います。ご覧になって、ぜひ一緒に楽しみましょう。

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2009年11月 7日 (土)

【ミステリー】江戸川乱歩が選んだ海外ミステリーBEST10

前回、江戸川乱歩の功績として、海外ミステリーの紹介に尽力したことを述べた。では、乱歩はどのような作品をBESTとして選んでいるのか。

海外ミステリーに関しては、戦前から21世紀に至るまで、幾度となく識者、読者によるランキングがされており、乱歩もその都度、ランキングを発表しているが、今日、もっとも知られているのが、1947年、「随筆探偵小説」の附録「世界探偵小説傑作表」に掲載された、黄金時代BEST10である。
この10作品は、後に集英社文庫から「乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10」として刊行されている。もちろん、早川や創元をはじめ複数の出版社からも刊行されており、現在も新刊で入手できる。

ランキングは、以下のとおり。

① 赤毛のレドメイン家  イーデン・フィルポッツ

② 黄色い部屋の謎  ガストン・ルルー

③ 僧正殺人事件  S・S・ヴァン・ダイン

④ Yの悲劇  エラリー・クイーン

⑤ トレント最後の事件  E・C・ベントリー

⑥ アクロイド殺し  アガサ・クリスティー

⑦ 帽子収集狂事件  ジョン・ディクスン・カー

⑧ 赤い館の秘密  A・A・ミルン

⑨ 樽  F・W・クロフツ

⑩ ナイン・テイラーズ  ドロシー・L・セイヤーズ

いずれ劣らぬ名作ぞろいである。わが国における海外ミステリーの評価に、乱歩が多大な影響を及ぼしたことは、前回も述べたが、このBEST10を見れば納得できる。

ただ、現在においては、「赤毛のレドメイン家」が1位であることに疑問の声が聞かれるが、これは、乱歩の好みに合うということと、戦前には評価が高かったように、当時としては画期的な作品であったということだろう。
カーには、いくつかの秀作があるにもかかわらず、なぜ「帽子収集狂事件」なのか?これは、このBEST10が、黄金時代に限定しており、おおむね1913~34年の作品を選んでいる(「黄色い部屋の謎」は1907年)からで、カーの代表作は1935年以降の発表である。同様に、クリスティーの「そして誰もいなくなった」は1939年であるため、ここには入っていない。
この時代でも、セイヤーズを選んでいるところが乱歩らしい。番外として、ロジャー・スカーレット「エンジェル家の殺人」も選んでいる。

また、乱歩は、1951年、「幻影城」に「1935年以降のBEST10」を発表している。1935年ころから、本格黄金時代を抜け、本格もの一辺倒ではない新しい時代に突入したことを強調する意味もあって、1935年以降に限定したのであろう。このころから台頭してきた新ジャンルから多く選んでいる。参考までに、そのジャンルを付記した。

殺意  フランシス・アイルズ  <倒叙>

叔母殺人事件  リチャード・ハル  <倒叙>

判事への花束  マージェリー・アリンガム  <新本格>

クロイドン発12時30分  F・W・クロフツ  <倒叙>

ある詩人への挽歌  マイクル・イネス  <新本格>

野獣死すべし  ニコラス・ブレイク  <新本格>

大いなる眠り  レイモンド・チャンドラー  <ハードボイルド>

十二人の評決  レイモンド・ポストゲイト  <法廷>

検屍裁判-インクエスト  パーシヴァル・ワイルド  <法廷>

幻の女  ウィリアム・アイリッシュ  <サスペンス>

このBEST10については、これが順位であるかのような表記があちこちに見られるが、単に年代順であるという説が有力である。年代順としては、多少入れ違っている部分もあるが、こちらの説を採用し、順位は付けなかった。

黄金時代BEST10に比べると、かなりマイナーな感は否めない。現在でも、常に上位にランクインするのは、「幻の女」くらいで、倒叙ものの三作品は「三大倒叙」と呼ばれているが、このジャンル自体がマイナーである。「ある詩人への挽歌」に至っては、1993年になって、やっと邦訳されたほどである。

Photo マイクル・イネス「ある詩人への挽歌」 Lament for a Maker,1938
現代教養文庫(1993年) 「乱歩選 世界第5位」の文字が見える。出版社の廃業により、新刊の入手不可。

法廷ものの二作品については、こちらを参照。このころから台頭することになるハードボイルドをあまり選ばなかったのは、乱歩の好みだろう。

1935年以降に発表された、クリスティーの「そして誰もいなくなった」や、カーの「火刑法廷」「三つの棺」などを選ばなかったのも、乱歩が、このランキングによって、ミステリーの質的変化を強調したかったからだと思われる。
本格黄金時代には、謎解きに重点が置かれたのに対し、このころから、情景描写や心理描写といったものがさかんに描かれるようになる。いわば、フーダニット一辺倒から、ハウダニット、ホワイダニットにも興味が持たれるようになってきた、ということだろう。

黄金時代の本格ものの定義は、「謎」と「推理」であったが、その後の本格(乱歩は「新本格」と称した)には、動機や背景といった人間の内面に焦点が当てられる作品が多くなった。
また、警察ものに代表されるように、推理より捜査という行動力によって事件を解決する、という作品も目立ってきた。

倒叙ものは、はじめから犯人はわかっているので、フーダニットの要素はないし、サスペンスには、ほとんど推理の要素がない作品も多い。

この流れを、わが国に当てはめてみると面白い。本格黄金時代は、わが国では大正~昭和初期にあたり、1935年といえば、第二次世界大戦に向かう混乱期である。
現在も読み続けられている国内のミステリーは、ほとんどが戦後の作品である。いわば、わが国のミステリーには、本格黄金時代に匹敵するものはほとんどないといっても過言ではない。

あれほど本格にこだわった横溝正史にしても、謎解きに重点を置きながら、人間関係や動機といったものも強調されており、「新本格」に近いであろう。
その後に登場した松本清張の「社会派」も、どちらかというと人間関係に焦点が当てられるものである。現代の人気作家にしても、赤川次郎は心理描写、山村美紗は情景描写が巧みであり、西村京太郎の作品は行動力が命である。

私が、海外の本格黄金時代の作品を薦める理由は、このあたりにある。まず、この時代の作品を読んだ上で、その後の作品を読めば、より一層、ミステリーの奥深さを実感することができるからである。

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2009年11月 4日 (水)

【音楽】四谷メビウスの夜~ナミ&エルザ・ライブ

ブログを書き始めて初となる、エルザ☆のライブに行ってきました。

Photo 今回は、真正面の席だったので、いいアングルで写真撮りまくり。

Photo_2 歌っている時のエルザ☆は動きが激しいので、なかなかいい写真が撮れません。
それでも、今回はまあまあかな?

Photo_3 ギターは、ラッツ&スターの出雲亮一さん。エルザ☆の歌唱力が映えます。

Photo_4 まるで演歌歌手みたい(失礼)。

Photo_5 こちらはナミさん。美人です。歌も聞かせます。

今回は、全17曲(だったかな)。十分に二人の魅力を堪能できました。(エルザ☆、写真ばかり撮りまくりで、聴いていなかったわけじゃないからね)

すっかりエルザ☆のライブの常連になったせいか、知り合いも増えてきました。

こういう場は、同じ趣味を持つ人同士の交流の場でもあります。
エルザ☆と知り合うまでは、こういった場所に出入りしたことがなかったのですが、おかげでまた自分の世界が広がった気がします。

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2009年11月 3日 (火)

【グルメ】函館からのできたて弁当

駅弁の小窓」の常連さんからの情報で、八重洲の「北海道フーディスト」に行ってきました。がちまやーさん、情報ありがとうございました。

Photo 東京駅八重洲口を出た所にあり、立地は抜群。東京には、各地のアンテナショップがありますが、場所がよく、知名度が高いという点では一、二でしょう。

お昼時ということもあり、レストランは混み合っています。

Photo_2 今回は、将来、新幹線が函館まで延伸した際、列車で弁当を東京まで輸送販売する計画があり、それを3日間限定で実験的に行おうというものです。
午前3:22に函館駅を出発し、9:51に東京駅に到着したとのことです。

Photo_8 弁当は3種ありますが、「函館新幹線弁当」はすでに売り切れ。みなさん、素早いです。どこかで情報を得たのか、たまたま訪れて買ったのか、さすが人が集まる場所です。油断はできません。

Photo_6 Photo_7 「北斗せいろ」と「北斗ほっきネギ味噌弁当」の2種がありましたが、「北斗ほっきネギ味噌弁当」の方を購入。掛け紙もしっかりあり、本格的です。

内容も相当に質が高いです。道南産「ふっくりんこ」を使った炊き込みご飯はおいしく、ホッキ貝とネギ味噌のマッチングもすばらしい。ちりばめられたいくらや添えられたふのり、クラゲも美味で、無駄なものは一つもない秀作です。

現状では、函館~八戸間は在来線利用となるため、頻繁に輸送することは難しいでしょうが、今後も時々販売してほしいものです。
新幹線が延伸すれば、朝積み込んだ商品が、昼までに東京に届くことになります。その際には、このような弁当が毎日買えることになります。その時が、今から待ち遠しくなってきました。

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2009年11月 1日 (日)

【駅弁】都内にいても買える駅弁

上ちゃんの「駅弁の小窓」のおかげで、駅弁ネタを書くと急激にアクセス数が増える傾向にあるようです。しかしながら、上ちゃんはじめ同サイトの常連の方々のように、なかなか各地で駅弁収穫というわけにはいきません。
そこで、都内にいても買える駅弁をパラパラと収穫していますので、不定期ではありますが、紹介したいと思います。

Photo_7 Photo_8 仙台駅・こばやしの「独眼流政宗辨當」。以前から売られていますが、掛け紙のイラストが 変りました。劇画チックになって、ずいぶんイメージが変わりましたが、内容は以前と変わりありません。
やや年長者向けの感があるだけに、これによって購入層が広がるといいですね。

仙台駅は、3社が駅弁を販売し、名古屋駅と並ぶ駅弁激戦地です。その中で、こばやしは「牛たん弁当」など、質の高い駅弁を販売しています。

Photo_4 Photo_5 小淵沢駅・丸政「松茸ごはん」です。
秋限定の駅弁です。同じ駅弁屋さんの商品に、松茸ごはんと牛めしがセットになった「秋まん甲斐」というのがありますが、この駅弁は松茸ごはんがメインで、少量ですが牛肉が添えられています。

丸政は、中央線沿線の業者が撤退する中、新作を次々と開発している元気のいい駅弁屋さんです。
人気商品に、「元気甲斐」「風林火山」「高原野菜とカツの弁当」などがあります。

Photo_6 米沢駅・松川弁当店「牛肉山菜おこわ」です。

駅弁業者2社がしのぎを削る米沢駅ですが、松川弁当店は、もう1つの新杵屋をリードしてきました。そこに、新杵屋が「牛肉どまん中」という大ヒット商品を開発し一気に浮上。松川弁当店も、新作を次々と開発し、「米澤牛焼肉重松川辨當」は、東京駅旨囲門では「牛肉どまん中」を逆転したようです。

米沢という、地方の駅で2社が競い合って質の高い駅弁を開発するという、理想的な展開となっています。

この「牛肉山菜おこわ」は、牛肉がやや少ないですが、牛肉を食べたい方は、他の駅弁を購入するとして、山菜を炊き込んだおこわと牛肉のコンビネーションを味わいたいところです。

ここで、駅弁に関してひとこと持論を。

最近、各種イベントで、記念駅弁と称する限定販売の駅弁が販売されています。もちろん、こうしたイベントには、記念となる商品は必要でしょう。それは認めるとしても、内容的には何の工夫も見られない商品も見受けられます。
また、1か月程度の販売期間があれば、誰でも購入できますが、期間、個数を限定して、ことさらに希少価値を強調するのも関心しません。そういった商品は、単なる便乗商法と判断し、こうした話には乗らないことにします。

また、最近、かの美人市議が監修したと称する駅弁が、さかんに宣伝、販売されています。駅弁業者は、概ね中小、零細業者が多く、新商品の開発もままならないことから、外部に委託することは問題ないと考えます。
ただ、著名な料理人や評論家の監修であったり、地元の人々の意見や大学サークル等の意見を反映したりするのならともかく、駅弁に縁があるとは思えない人の監修というのはいかがなものか。九州の東国原知事関連の商品も含めて、単に有名人にあやかりたいだけと思える商品には、手を出す気にはなれません。

駅弁業者は、中小、零細企業が多いので、生き残りをかけて必死なのだ、という意見はわかります。ただ、私は職業上、中小、零細企業と接する機会が多いので、あえて申し上げると、苦しいからといって、その場しのぎのことをしていては、結局行き詰まります。そこには、明確な経営理念も真摯な経営姿勢もないからです。

駅弁業界は、厳しい状況に置かれていますが、駅弁屋さんには、長く駅弁販売を続けてほしいと願っています。そのためにも、駅弁屋さんには、誇りを持って経営に取り組んでいただきたいと思います。

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